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科目  シキミ科

原産国  本州(関東北部)、四国、九州、沖縄、台湾

花の色  乳白色、淡黄白色

大きさ  高さ2~5m

仏事に使われる常緑の樹木

葉や枝に芳香があり、寺院の境内や墓地によく植えられます。3月~4月にかけてクリーム色の花を咲かせます。劇物に指定されるほど、猛毒をもつ有毒植物です。

育て方

以前はモクレン科でしたが、現在はシキミ科に分類されます。葉は深い緑色で、光沢があります。枝が密生し、芽が良く出るので、刈り込んで生け垣として利用することもできます。枝葉は、乾燥粉末にして線香や抹香の材料にも利用されます。果実は星のような形をしていて、薬用としても利用されますが、猛毒があり、植物では唯一、「毒物及び劇物取締法」の劇物に指定されています。中華料理に良く用いられる「八角」と良く似ていますが、誤って口にしないよう注意が必要です。全身けいれん、おう吐、意識障害などの中毒症状が現れます。また、シキミから発見されたシキミ酸は、インフルエンザ治療薬「タミフル」の原材料として知られています。淡い紅色の花を咲かせるウスベニシキミ、香りの良いイリシウム・フロリダナム、ピンク色の花を咲かせるイリシウム・ヘンリーなどの品種があります。

用土は、水はけが良く肥沃で保湿性に優れた土が適しています。庭植えの場合は、土に赤玉土と腐葉土を足してから植えます。
肥料は、冬に寒肥を施します。花後にも、堆肥とともに肥料を施します。

ふやしたい場合は、種まきかさし木でふやします。
種まきは、9月ごろに成熟した果実から採取してすぐにまくか、貯蔵して、翌年4月にまくこともできます。さし木は、若い枝がしっかり固くなった6月下旬~7月、または9月が適期です。今年伸びた枝を15㎝前後に切ってさし穂にします。さし穂は、鹿沼土や赤玉土などの土にさします。さし木は、1年目はあまり成長しませんが、2年目以降は勢いよく成長を始めます。

主な作業としては、「剪定」があります。6月中旬~7月、または、1月~2月頃が適しています。樹形が乱れることはほとんどないので、混み合った枝を整理して、風通しを良くし、病害虫を防ぎます。花芽は前年伸びた枝の葉の付け根にできます。花が咲き終えた6月に剪定すれば、翌年の花芽には影響しません。芽吹く力や枝葉を伸ばす力が強く、強剪定、刈り込みにも耐えます。

育成に適した環境

乾燥に弱く、強い直射日光にも弱いので、やや湿り気のある半日陰が適しています。日差しが強いところでは、乾燥が激しく葉の色が悪くなり、生育も良くありません。また、耐寒性が弱く、庭植えの場合、土が凍るような寒冷地では冬を越せません。

種まきの時期

真夏の乾燥と冬の寒さを避けて、4月中旬~5月中旬、または9月下旬~10月中旬に苗を植え付けます。
根を乾燥させないように注意して、浅植えにします。鉢植えは2~3年に1回植え替え、用土の通気性と保水性を確保します。

水やり

庭植え、鉢植えともに水切れには注意します。庭植えの場合は、植え付け直後にしっかり水をやれば、その後は降雨だけで十分です。ただ、乾燥が続くと葉のつやがなくなるので、乾燥する真夏や日照りが続く時は水やりをします。鉢植えの場合は、土が乾いてからしっかりと水やりします。葉がしおれると回復せずに枯死することがあります。また、乾燥に弱いとはいえ、土が長時間濡れていると根腐れを起こす可能性があるので、土が乾いてから水やりをします。

気を付けたい病気

気を付けたい病気は、すす病や、こうやく病です。カイガラムシの排せつ物によって発生するので、見つけ次第駆除します。
このほかにも気を付けたい害虫は、葉の裏に発生するシキミグンバイ、葉に虫えいをつくるシキミタマバエ、葉をつづり合わせてその中で生活するハマキムシなどです。いずれも、発生初期に駆除します。

生け垣にもなる香りの良い樹木

3月~4月にかけて、乳白色、淡黄白色のこぶしのような形の可愛らしい花を咲かせます。「樒(しきみ)の花」は晩春の季語だそうです。艶やかな緑色の葉がよく茂り、生け垣にもなります。乾燥や直射日光に弱いので、植える場所に注意が必要なこと、水をベストなバランスで与える必要があること、全木に猛毒を持つことなどを考えると、育てる難易度はすこし高いですが、可愛らしい花と香りを楽しめる樹木です。

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