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科目  ウコギ科

原産国  世界の熱帯から温帯

大きさ  高さ10~200cm(鉢植え)

手のひらのような葉の観葉植物

正式名称はシェフレラですが、カポックの名前で流通しています。環境に順応しやすく、とても人気のある観葉植物です。肉厚でツヤのある、手のひらのように見える葉をつけます。

育て方

寒さ、乾燥、日陰でもたくましく育つ観葉植物です。世界の熱帯から温帯かけて、約600種が自生し、低木から高木まで、さまざまな種類があります。和名モミジバアラリアと言われるシェフレラ・エレガンティシマ、タコの足状の花をつけ、オクトパスツリーとも呼ばれるシェフレラ・アクティノフィラ、シェフレラ・ピュックレリなどの品種があります。楕円形のツヤのある濃い緑色の葉が美しいですが、黄斑が入る園芸品種など様々なタイプがあります。
「カポック」の名前でも流通していますが、カポックという植物は、パンヤ科(アオイ科)のまったく別の植物で、葉が似ているために使われた誤称です。

用土は、水はけのよい肥沃な土が適しています。鉢植えの場合は、赤玉土(小粒)7・腐葉土2・堆肥1などの割合で混ぜた土を使います。庭植えの場合は、植え付けの2週間前に、庭土に3割ほどの堆肥を施肥しておきます。堆肥がないときは、腐葉土を多めに入れます。
肥料は、植え付けの土に施肥しておくことと、生育期の5月~9月は、緩効性化成肥料を2か月に1回株元に施肥します。あまり大きくしたくない場合は、肥料を控えめにします。また与える量にバラつきがあると、葉が不ぞろいになったり生育のスピード変わったりしてアンバランスになるので、毎回与える量は一定にします。冬でも、暖かい室内の場合は新芽が動くことがあるので、その場合は、施肥を続けます。

ふやしたい場合は、ほとんど花を咲かすことがなく種を取れないので、さし木かとり木でふやします。
さし木は、5月中旬~9月中旬が適しています。茎を長さ10cm程度にカットし、湿らせたバーミキュライトかパーライトを入れた鉢に、さし穂の1/2程度までさします。日陰で土が乾燥しないように管理すると、2~3週間で発根、発芽します。1か月ほどで十分根が出たら、鉢植え用の用土で鉢に植えつけます。
とり木は、4月下旬~6月が適しています。太い幹の適当な部分の皮を、1~2cm幅でぐるりとはぎます。はいだ部分に湿らせた水ゴケを巻き付け、さらにビニールで覆います。水ゴケ乾かさないように管理すると、根が出てきます。上の部分を切り離して、根を折らないように水ゴケを巻いたまま鉢に植え付けます。とり木は短期間で大きく育ちますが、少し難しいので、初心者は簡単なさし木がおすすめです。

主な作業としては、「支柱立て・誘引」と「仕立て直し」があります。
シェフレラは成長が早く、どんどん上に伸びていきます。その割には茎が柔らかくて弱いので、20㎝ほどになった時点で、まっすぐ伸びるよう支柱を添えて固定します。また6月~9月ごろ、必要に応じて仕立て直しをします。成長して下の方の葉が落ち、バランスが悪くなった株は、地際から15cmほど残して幹や枝を切り落とすと、切り口のすぐ上から新しい芽が伸びて、きれいな形にまとまります。

育成に適した環境

環境に対する順応性が高い植物です。耐陰性が強く、日陰でも十分に育ちます。ただ、日に当てたほうが葉の色つやもよく、より健康に育ちます。夏の直射日光にも、半日陰などで徐々に慣らしていけば、葉焼けを起こすことはありません。また、観葉植物のなかでは寒さに強く、3℃ほどあれば枯れることはありません。慣れれば0℃前後まで耐えるので、春から秋に戸外やベランダに置いた株は、東京より西の地域では屋外でも越冬できます。ただ雪や霜には注意が必要です。

種まきの時期

鉢植えで楽しむことが多いですが、温暖な地域では、庭植えもできます。生育期の5月~9月が適しています。苗よりも1回り大きな穴を掘り、苗を植え付けます。庭植えにすると、1年で1m以上伸び、野生では10mを超す高さになることもあるので、植える場所は広めに考えます。
また、2年に1回程度、根詰まりを予防するため、植え替えをします。時期は、生育期の5月~9月が適しています。鉢から抜いた株のまわりの土を1/3ほど落とし、新しい用土で1~2回り大きな鉢に植え替えます。その際、枯れた根や葉も取りのぞきます。植え替えをして、大きくしたくない場合は、選定して根も小さく切る方法もあります。用土は観葉植物の土を使用します。一般の培養土は、腐葉土が入っていて室内では匂いが気になるので、使用しない方が良いかもしれません。

水やり

比較的乾燥には強い植物なので、年間を通して、土が乾いてきたら水を与える程度で十分です。ただ、生育期の5月~9月は水を欲しがるので、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。冬はあまり成長しないので、土の表面が乾いて4~5日後に水やりをし、乾かし気味にします。

気を付けたい病気

気を付けたい病気は、斑点細菌病、害虫はハダニやカイガラムシです。
初夏と秋に斑点細菌病が発生することがあります。急に環境を変えて葉を傷めることがないよう、日光に当てるときは、半日陰で徐々に慣らすなど、植物を健康に育てることで発生を減らすことができます。
害虫はあまりつきませんが、5月~10月の気温が高く乾燥した環境で、ハダニが発生することがあります。葉の裏について養分を吸い、白いかすり状の傷をつけます。被害が大きくなると、葉の色が抜け、生育も阻害されるので、早めに駆除します。水に弱いので、水のシャワーを勢いよくかけると駆除することができます。葉に定期的に水をかけたり、風通しの良い環境に置くことで予防できます。薬剤を頻繁に使うと、耐性ができてしまうので注意が必要です。
また、同じくらいの時期6月~10月には、カイガラムシが発生することがあります。茎や葉にくっついて植物の汁を吸い、生育不良を引き起こし、排泄物はすす病の原因にもなります。薬剤が効きにくいため、見つけたら歯ブラシなどでこすり落とします。

どんな環境でも元気に育つ観葉植物

ホテルのロビーや店舗などで、よくみかける観葉植物です。鑑賞用以外にも、シェフレラの実からとれる繊維は、はっ水性に優れているので、ソフトボールの芯などに使われているそうです。第二次世界大戦中、救命胴衣にも使われていたため、競艇や海上自衛隊では救命胴衣のことをカポック(シェフレラの別名)と今でも呼んでいるそうです。どんな環境でも元気に育つので、部屋に緑が欲しくなったとき、すぐに育て始めることができそうです。

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