科目 キンポウゲ科
原産国 日本
花の色 白
大きさ 高さ10㎝~20㎝
目次
可憐な花の山野草
石灰質の、水はけのよい土壌を好む植物です。主に西日本の太平洋側で自生しており、大群生で地面を覆うように咲くこともあります。
育て方
早春に花を咲かせ、夏には休眠に入る性質で、冬には地中から白い芽を伸ばします。夏の休眠時には、地上部は枯れてしまいますが、地中の塊茎は生き続け、再び芽を出してくれます。花が咲いている間は、株を疲れさせないために、花がら摘みをこまめに行うようにします。元々、山野に育つ植物なので、特に複雑な管理は必要ありませんが、出来れば落葉樹などの木の下のような環境が向いています。
育成に適した環境
庭植えの場合は、日陰になる落葉樹の下が向いています。水はけのよい石灰質の土壌を好むので、出来れば山の斜面のような傾斜地に適しています。鉢植えの場合は、芽が出始める早春から開花までは、日当たりの良い場所に置くようにします。茎が伸びきって花が終わる頃、風通しのよい半日陰に移動します。山野草なので、野山に自然に生えているように、木漏れ日などの半日陰が理想的です。
夏には地上部の茎や葉が枯れ、株は休眠期に入ります。休眠期の間も、直射日光の当たらない涼しい場所で管理するようにします。日光が当たって地温が上昇すると鉢の中が蒸れ、球根が腐ってしまうことがあるので、コンクリートの上に直置きするなどは避けるようにします。
用土は水はけの良い、石灰質の土壌を好むので、軽石砂に赤玉土、もしくは鹿沼土を混ぜたものが適しています。肥料は球根植物なのでそれほど必要ではありませんが、花芽がつきはじめる秋から冬にかけて置き肥を与えるようにします。花芽が伸びてきた頃には、液肥を週1回程度与えるようにします。
種まきの時期
球根植物ですが、分球はほとんどしません。増やし方はタネまきで増やします。花が咲き終わって実が開いたらタネを採取し、そのまますぐに用土にまきます。タネは採取後保存すると発芽率が悪くなるので、すぐにまくことが大切です。
用土はバーミキュライトなどのタネまき用用土を使用します。タネをまいて5mm程度薄く覆土します。発芽まで1年と時間がかかるので、雨に流されたりコケが生えたりしないように、軒下で管理するようにします。
水やり
球根植物なので過湿には気を付けます。休眠期は乾燥気味にして土が乾燥しているのを確認したら、水を与えるようにします。ただし、乾燥させすぎないように注意が必要です。花芽が伸びた開花期も土が乾燥していたら、水を与えるようにしますが、花や葉に水がかかると傷みやすくなってしまうので、株元に静かに水をかけるようにします。
庭植えの場合は、ほとんど雨水で大丈夫です。極端な乾燥が続くようなら、涼しい時間帯に水を与えるようにします。
気を付けたい病気
炭そ病、軟腐病
日本原産の奥ゆかしい花
まだ花が少ない早春の頃に花をつけることから「節分草」と呼ばれます。繊細な白い5枚のの花弁の上に、黄色のおしべが可憐な印象の花です。かわいらしい姿の花の為、自生の株は盗掘にあうこともあります。日本原産の花にふさわしく、派手さはありあせんが、奥ゆかしい美しさと、花の少ない時期に、春を感じさせてくれる貴重な花です。