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科目  ミソハギ科

原産国  中国南部

花の色  ピンク、赤、白

大きさ  高さ10m

初夏から秋まで楽しめる百日紅

別名「百日紅」は朝鮮半島の悲しい恋物語に由来します。そしてその名の通り、7月~10月の100日間ほど、ピンク、赤、白の穂のようにまとまった可愛らしい小さな花を楽しむことができます。

育て方

幹が成長すると表面の古い樹皮がはがれ落ち、ツルツルの表皮が現れることから「猿も滑り落ちる」サルスベリと言われます。江戸時代から花木として親しまれてきました。本種とヤクシマサルスベリとの交雑種などを含め、矮性品種や、幼木から開花する一才性品種、這い性品種、うどんこ病に強い品種など、多くのタイプと花色が楽しめます。日当たりの良い場所で育て、冬にしっかり剪定することが、栽培のポイントです。

用土は、水はけの良く、肥沃な土が適しています。樹高が2m以上になる花木なので、庭植えが基本です。水はけが悪い場合は、庭土を掘りあげて3〜4割ほど腐葉土を混ぜ、化成肥料を少量加えて混ぜ込んでおきます。苗を植える場所を他よりも高く盛って植えると水はけがよくなります。鉢植えの場合は、市販の培養土を使用するか、赤玉土(小~中粒)6~7腐葉土3~4の割合で混ぜ合わせます。
肥料は、庭植えの場合、上記のように植え付ける際に施肥し、鉢植えの場合は、化成肥料を混ぜ込みます。追肥は冬の落葉期に株元に施肥し、加えて鉢植えは、枝がよく伸びる5月・開花中の8月~9月にゆっくり効くタイプの化成肥料を与えます。

ふやしたい場合は、さし木や根伏せ・根ざしの方法があります。さし木は、6月~8月に固まった新梢から20cmほどの穂木を採取し、切り口を水に1時間ほどつけて水揚げをしてから、湿らせた赤玉土(小粒)に斜めに挿します。さし木後は直射日光を避けた明るい場所で管理します。
根伏せ・根ざしは、4月~8月に根を掘り、10~20cmに切り取ったものを植え付けます。さし木より簡単ですが、つぎ木株では親木とは違う花が咲く「台木」をふやすことになります。種からも増やすことができますが、花が咲くまでに数年かかります。

主な作業としては、翌年の花つきを良くするための剪定があります。落葉期の1月~3月に、その年に伸びた枝を付け根から2cmほど残して短く切り戻します。また必要のない枝、幹から飛び出して伸びる「胴吹き枝」、根元から生える「ひこばえ」、内側に向かって伸びる「逆さ枝」、他の枝と平行して伸びる「平行枝」、極端に上向きに伸びる「立ち枝」などを付け根から切り落とすことでも、花つきが良くなります。休眠期に入っているので、太い枝を切っても大丈夫です。春以降に伸びた枝は、初夏~夏にかけて花をつけるので、春以降は枝を切りません。
その他の作業としては、咲き終わった花が種にならないように、花がらを切り取る花がら摘みや、数年に一度、本年枝の剪定の繰り返しでできたこぶを、古枝ごと切り戻しす作業もあります。

育成に適した環境

日当たりがよく、水はけのよい場所が適しています。日当たりが悪いと花つきが悪くなり、日陰では花がほとんど咲きません。少なくとも午前中は日にあたるところを選びます。耐暑性は強いですが、耐寒性はやや弱いです。東北地方までは生育可能です。

種まきの時期

苗が小さいうちは鉢植えで栽培できますが、大きくなると庭植えにして育てます。苗の植え付けは、春に休眠からさめる3~4月か、休眠に入る紅葉時期の10~11月が適しています。苗の2倍の深さと幅のある植え穴に植え、地面を踏み固めて根をはりやすくします。鉢植え、庭植えともに、植え穴または鉢土の底に、有機質肥料か緩効性化成肥料を元肥として施肥しておきます。
また、鉢植えの場合は、2年に1回植え替えが必要です。まわりの土を1/3ほど落として新しい土で植えます。大きくしたい場合は一回り大きな鉢に、そのままの大きさを維持したい場合は同じ大きさの鉢を使用します。

水やり

庭植えの場合は、ほとんど水やりの必要はありません。植えた直後の根付くまでの間は、土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりをします。
鉢植えの場合も、土が乾いたら水やりをします。夏場は水が不足しないように注意し、花の開花や花もちに影響が出ないようにします。

気を付けたい病気

丈夫な樹木で病害虫にもかかりづらいですが、うどんこ病とサルスベリフクロカイガラムシには注意が必要です。
うどんこ病は、3~4月ごろから秋にかけて発生する糸状菌のカビの一種です。前年から樹上で冬越しした菌が発生源となり、生育を弱らせます。風通しと日当たりが良いと発生しにくいので、茂りすぎた枝を間引く剪定をして、薬剤の散布で予防します。ヤクシマサルスベリの交雑種にはうどんこ病耐性があるので、この種を選べば、うどんこ病の心配をせずに済みます。
サルスベリフクロカイガラムシは、6月~8月の開花期を含め、年に2.3回発生します。白い楕円形のカイガラムシの仲間で、樹液を吸って木を弱らせます。見つけたらすぐに、歯ブラシやタワシを使って枝や幹からこすり落とし、薬剤の散布で予防します。

庭を華やかにしてくれる鮮やかな花

木のぼり上手な猿さえすべりそうなツルツルとなめらかな樹皮と、鮮やかに咲く穂のような花のコントラストが美しい樹木です。公園や街路樹としても、見かけることの多い身近な樹木です。夏の代表的な花でもあり、長い期間を楽しめるので、庭植えすると、庭が華やかになりそうです。日当たりの良い場所に植え付け、剪定さえきちんと行えば、あまり手間をかけずに花を楽しむことができそうです。

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