つるバラを植える上で欠かせない構造物としてトレリスという商品があります。バラ初心者の方だと、そもそもトレリスって何?と思われる方も多いと思いますので、そんなトレリスについて説明致します。
目次
トレリスって何?
オベリスクやアーチと同様につるバラを誘引する為の構造物で、極端に言うとフェンスをイメージしてもらうとわかり易いかと思います。
形状としては概ね
①高さ:50cm~200cm以上
②横:50cm~200cm程度
③形状:主に平面で骨組み(1cm~5cm)で構成
④素材:鉄、アルミ、木など
⑤装飾:殆どは枠組みの組み合わせのみで凝った装飾は少ない
となります。
バラの大きさや特徴に合わせるかのように、トレリス自体の大きさ、形状のバリエーションがたくさんあり、同じ種類のトレリス同士をジョイントして使用したりすることも多いのがトレリスの特徴です。更にバラ用以外のフェンスをトレリス代わりに利用しているケースも多く見られますので、トレリスは選択肢が豊富な分、逆に選ぶのに迷ってしまうかも知れません。
トレリスへの誘引の特徴
オベリスクやアーチは、高さや横や奥行きの広がりを持って3D的な誘引をします(実際には横方向には制約が強いです)が、トレリスは主に高さや横に広がりを持って2D的な誘引となるのが特徴です。但し2Dというのはあくまでも誘引の話ですので、実際に咲く花は誘引されたところから少し離れて咲きますので、奥行きを持った咲き方になります。
トレリスの注意点
つるバラをお隣との目隠しに使いたいと考えている方も多いかと思いますが、そういった方に注意点があります。
それは、トレリスをあまりお隣との境界線近くに設置しないこと(人一人が通れる位がベスト)です。自分の敷地内であれば基本的にどこに植えても良いのかも知れませんが、つるバラは生育が旺盛な品種が多いために、生育期には1週間であっというまに枝が伸びてお隣の敷地に入ってしまうなんてこともしばしばです。バラの枝が伸びる方向をある程度は調整出来ますが、それでも全てをコントロールするのは難しいです。
その為に、お隣に伸びる枝を剪定しやすくするために、トレリスとお隣との境界線の間で剪定や誘引などの作業があるこが望ましいです。敷地の制約もありますから、作業スペースの確保は難しいと思いますが、最低限トレリスの横から手を入れて、裏側にも手が届くだけのスペースは確保してください。
万が一、その手を入れるスペースも取れないならば、トレリスの骨組みの隙間が詰まっている(小さい)仕様を選ぶようにして下さい。誘引には工夫が必要となりますが、お隣に枝が伸びて迷惑をかけることは無くなると思います。
但し、隙間が少ないということは、裏側からの太陽光があまり望めないことを意味していますので、バラの生育に影響を及ぼしますので、植える際には裏側からの日照時間がない前提で検討してください。また同様に、風の影響を面で直接受けてしまいますので、普段吹く強い風向きが事前に分かっているのであれば、風向きに平行して設置するように配慮する必要があります。
細長い小型のタイプや横長のタイプなども多く、植木鉢に植える場合でも使えるトレリスも多いですし、つるバラ以外にも木立性のバラでもバラを誘引してきれいに咲かせて見せるといった方法もありますので、トレリスを実際に見てみてどのバラにどのトレリスが合うか色々考えて選んでみては如何でしょうか?