ズッキーニはウリ科の植物で、見た目はキュウリに似ていますが、カボチャに近い仲間です。ウリ科の植物ですがツルにはならず、プランターなどでも栽培しやすい野菜です。上手に育てることをご紹介します。
目次
土作り
ズッキーニは中南米の沙漠周辺が原産地で、過湿と乾燥を嫌います。
プランターで育てる場合は、水はけと水持ちの良い土が望ましいので、市販の野菜用の土を利用するのが簡単です。
自作する場合は、赤玉土7:腐葉土2:バーミキュライト1の割合で混合します。そこに元肥として、用土10リットル当たり10gずつの苦土石灰と化成肥料を混ぜ込んでおきます。
土作りは、植え付けの2週間前には済ませておきましょう。
地上部が大きくなるので、植え付ける鉢やプランターは、深さは30センチ以上、鉢の直径は30センチ以上あるとよいでしょう。
苗作り
ズッキーニの発芽温度は25~30度くらいなので、種から育てる場合は、3月下旬ころから5月中旬ころが蒔き時になります。
ポットに1センチ程度の穴をあけ、1粒ずつ種を入れたら、軽く覆土して水をたっぷり与えます。
本葉が3~5枚程度まで育ってきたら植え付け時期です。苗を購入する際も、それくらいの大きさのものを選びましょう。葉の色が濃く、茎が太いものが良い苗です。
植え付け
植え付ける際は、ポットから抜いたときになるべく土を崩さないように行います。
ポットより一回り大きな穴をあけ、ポットから抜いた苗を置いたら、土をかけて軽く押さえます。
乾燥しすぎと泥跳ねを防止するため、できればマルチングをして、植え付け後にたっぷりと水を与えましょう。
植え付け後は、月に2回、追肥を行います。
支柱を立てる
ズッキーニは、カボチャの仲間ですが、ツルを作りません。ツルを作りませんが、地上部は大きく伸びて、いずれ倒れて地面を這うようになるので、そうならないように支柱を立てた方が株全体に日が当たって収量が増えます。
支柱で真上に伸ばしても、いずれ重さで倒れてくるので、斜めに支柱を立てて、茎を斜め上に誘引してやると、株全体に日が当たるようになります。
人工授粉
ズッキーニは鉢などが花粉を運ぶ虫媒花です。自然に任せていても受粉はしますが、完全に受粉しないと未発達な実になって食べられないため、人工授粉をした方が無難です。
雄花は早朝に咲くため、人工授粉の作業は、朝の8~9時までには済ませましょう。
ガクの下に棒状のふくらみがあるものが雌花で、ないものが雄花になります。雄花の花粉を筆などで採って雌花のめしべに塗るか、雄花の花弁を外して、直接雌花におしべを押し付けるなどして受粉させます。
収穫
ズッキーニは実の成長が早いので、開花から4~5日から収穫できます。あまり大きくすると、固くなって食べられなくなるうえに、種を作ろうとして株にも負担がかかるため、10日くらいまでには収穫してしまいましょう。
実の長さが20センチ程度になれば食べられます。
コンパニオンプランツ
ズッキーニは連作障害が出にくいので、毎年同じプランターでも栽培が可能です。ただ、同じ土を使っていると、センチュウが発生したり、病気が出やすくなるので注意が必要です。
コンパニオンプランツとしてマリーゴールドを一緒に植えると、センチュウの防止になります。また、近くにバジルなどを植えると、アブラムシの予防になります。