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庭や鉢に植えつけた花がすくすくと健全に生長し、きれいな花をできるだけ長い間咲かせることができるよう日常に必要な基本的な手入れのコツをつかんで、楽しみながらていねいに行いましょう。
目次
植物が生きていくために大切な水やり方法
地植えの水やりのポイント
根が地中に広く張って水分を吸収していて、雨が降るので基本的にあまり深く考える必要はありません。
コンテナの水やりのポイント
土の上にサーッと水をかけただけの与え方では、下半分は乾いたままなので、根が枯れて株全体もやがて枯死してしまいます。必ず鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えましょう。水やりのタイミングは季節や温度、鉢の乾き具合によって変わってきます。春、秋、冬は午前中に1回、夏は朝夕の涼しい時間帯に2回与えます。温度の上がる夏の日中に水を与えると、コンテナの中で熱湯状態になって、根を傷めてしまうことがあるので避けましょう。逆に冬は午後遅くに水を与えると、温度の下がる夜中に凍ってしまうことがあるので注意しましょう。
摘心の必要性と方法
新しく伸びる新芽の部分を摘みとる作業を「摘心(てきしん)」といいます。生育が旺盛な時期に、新しく伸びる新芽の部分を摘みとることはなかなか勇気がいりますが、節の詰まったスタイルのよい株に育てるためには欠かせない作業になります。摘心することで開花は少し遅れてしまいますが、茎数がふえ、つく花数もぐっと多くなります。こんもりと茂った株に咲くたくさんの花は、摘心を繰り返したごほうびです。
摘心が効果的な植物
アイビー・あさがお・キク・宿根フロックス・シロタエギク・ダリア・トレニア・バーベナ・バジル・ビオラ・ペチュニアなど
花がら摘みの必要性と方法
花がら摘みは咲き終わった花をひとつずつ摘んでいく地道な作業ですが、開花期間中で最も大切な手入れとなります。咲き終わった花は、エネルギーを生長ではなく、結実(けつじつ)といって種づくりのほうに使います。こうなると植物は老化への道をたどり、花が咲かなくなってしまうので、長く花を楽しむためには花の子房部分から摘みとって種を作らせないようにする必要があります。また、咲き終わった花をそのままにしておいて、傷んだ花弁にカビや害虫が発生するのを防ぐためにも花がら摘みは大切な作業になります。
摘みとる位置と方法
咲き終わった花は、花びらの部分だけでなく、花首(花のつけ根)の部分からしっかりとつまむように摘みとることが基本です。どの花も咲き終わって完全に枯れて見苦しくなる前に、早め早めに行うことを心がけましょう。
切り戻しが必要な場合
生長がよすぎてスペースからはみ出したり、全体の草姿が悪くなってしまったりしたら、一度茎を短く切り戻すことが必要です。開花期の長い植物は、葉茎ばかりが縦に伸びるエネルギーを使って、花つきがだんだん悪くなってしまうことがあります。伸びすぎた部分をバッサリ切ることで元気を回復し、新しい芽や大きな花がどんどん出てきます。切り戻しコツは、茎を切るときに、つぼみがつく新芽を残して、そのすぐ上を切ります。
切り戻しをするとよい植物
アジサイ・アメリカンブルー・アリッサム・インパチェンス・マーガレット・バラ・ペチュニア・サルビア・ジニア・クレマチス・ラベンダー・ランタナなど

