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ミントは和名をハッカと言い、多年草のハーブです。
繁殖力旺盛な植物で、ハーブを初めて育てるという方でも簡単に増やすことができます。
ミントの豊富な種類と育て方、そして栽培のポイントをご紹介します。
目次
ミントの種類
ミントはシソ科ハッカ属の植物で、交雑しやすいため種類は多岐にわたります。
スペアミント
もっともポピュラーなミントで、ほんのりと甘みのあるすがすがしい香りがします。
特にスペアミントは、料理やティー、お菓子に多く利用されます。
ペパーミント
スペアミントとウォーターミントの交配種です。
メンソールの香りと刺激が強いため、授乳中や幼児の使用は避けてください。
こちらもティーやお菓子などに使われます。
消化促進作用があるので、胃の調子が悪いときなどティーにして飲むとスッキリします。
アップルミント
リンゴとハッカを足したような香りがします。
肉・魚料理にあうミントです。
パイナップルミント
アップルミントの斑入り種です。
パイナップルとリンゴを合わせたような香りがします。
斑がない葉が出てきたら、早めに切り取ってください。
クールミント
ガムや歯磨き粉に使われるミントです。
細長い卵型の葉が特徴で、のこぎり型の切れ込みが入っています。
ラベンダーミント
ほふく性があり、ラベンダーに似た花を咲かせます。
乾燥させてポプリなどに使用します。
ミントの育て方
植え付け
苗が出回る4月~6月か、9月~10月ごろに植え付けを行います。
苗はずんぐりとした姿で葉の色が濃いものを選びましょう。
ミントは繁殖力旺盛で、庭に地植えすると他の植物を枯らしてしまう可能性があるため鉢植えで育てることをおすすめします。
地下茎を伸ばして増えるので鉢は大きめのものを用意してください。
置き場所は、日当たりが良すぎると葉がかたくなってしまいますので、半日陰の場所でも大丈夫です。
ただし風通しの良いところにしてください。
水やり
ミントは高温と乾燥を嫌います。
土の表面が乾いたら、たっぷりの水をあげましょう。
湿り気のある土を好み、土が完全に乾いてしまうと枯れてしまいます。
夏は特に注意しましょう。
肥料
植え付け時に元肥として緩効性肥料を与えておきます。
それ以降は特に必要としませんが、春と秋の生育期は緩効性肥料をやると新芽が増えやすくなります。
ただしチッ素が多いと風味が落ちてしまいます。
剪定
乾燥に弱いとはいえ、多湿になるとミントは弱ってきます。
梅雨の時期は蒸れやすいので、事前に込み合っている枝葉を刈り込んでおきましょう。
収穫
ミントの葉は食用や匂い消し、入浴剤など様々な利用法があります。
収穫は、葉は3月から11月ごろまで、花は7月から9月ごろまで行えます。
花期
ミントの花の時期は7月から9月ごろまでです。
花が咲くとメンソールの香りが強くなりますが、葉はかたくなってしまいます。
やわらかい葉を使いたい場合は、花が咲く前に収穫しましょう。
育て方のポイント
植える場所と育てる場所
ミントを地植えにすると簡単に繁殖し、他の植物に影響がでてしまいます。
そのため地植えは避けた方がいいのですが、どうしても地植えしたい場合は土中に仕切り板を置き、地中茎がほかの場所に伸びないようにします。
またミントは交雑しやすい植物で、交雑してしまうと風味が落ちてしまいます。
そのため違う品種のミントを育てる場合は、鉢植えであっても離れた場所で育ててください。
水やり
控えめにすると香りが強くなりますが、乾燥が苦手なので水やりは欠かせません。
鉢植えは特に水切れを起こしてしまいますので、様子を見ながら加減しましょう。
株分け
ミントは繁殖が旺盛なのですぐに株が大きくなり、鉢がいっぱいになってしまいます。
そうなると枯れてしまいますので、株分けで新鮮なミントに生まれ変わらせましょう。
鉢から株を抜いたら、ハサミで根に切り込みを入れます。
根の先を少しほぐしてから、手で優しく株を2つに分けます。
それぞれを新しい別の鉢に植え替えます。
株分けの時期は春か秋で、開花時は避けてください。

