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バラの葉が茂って、花が咲き始める頃がもっとも病気が発生しやすい時期です。風通しをよくして予防し、大事な葉やつぼみを守りましょう。
バラがかかりやすい病気の原因は、カビなどの菌類やバクテリアなどの微生物です。環境をととのえて日頃から手入れを施して、丈夫なバラに育てることが予防には一番ですが、それでもバラは病気にかかりやすい植物です。病気を早く発見して対処するためにそれぞれの病気の症状をしっかり覚えておくことが大切です。
目次
バラ栽培でとくに注意したい病気
黒点病
発生しやすい時期:春から初夏 秋
黒点病は伝染力が強いので出来るだけ早く見つけて対処することが大切です。黒点病にかかった葉は治ることがないので葉に黒点病が発生したら、葉柄ごと処分し、予防薬を散布しましょう。
根頭がん腫病
発生しやすい時期:通年
根頭がん腫病にかかると、根や接ぎ木部分に暗褐色のこぶができて肥大し、株が枯れてしまうこともあります。苗の購入時にも病気が発生していないか必ずチエックしましょう。
根頭がん腫病の原因は土中の病菌で伝染のおそれがあります。暗褐色のこぶができると株は栄養の吸収ができなくなります。病気を見つけたら、先のとがったものなどでこぶを取り除き、ほかに伝染しないように完全に処分します。取り除いた部分に木酢液かキトサン液をかけて消毒し、株元に木炭をまいて土を殺菌します。それでも心配な時は、株は焼き捨てて土を入れ替えましょう。
うどんこ病
発生しやすい時期:春から夏 秋
葉や茎に白いかびが発生して粉をまぶしたようになるのがうどんこ病です。うどんこ病にかかると葉は縮れて花姿もみにくくなります。発生時期に予防薬を散布すると防ぐことができます。
灰色かび病
発生しやすい時期:初夏から冬
花弁やつぼみが灰色のかびで覆われて、茶色に溶けたようになります。病気が発生したら花や枝は切って捨てましょう。
ベト病
発生しやすい時期:春・夏から秋
赤紫色の斑点が発生し、白いかびが生えます。風通しをよくすることで予防できます。病気の葉や枝は切って捨てましょう。
枝枯れ病
発生しやすい時期:通年
枝に黒紫色の斑点が発生して表皮が白くなります。枝の切り口に予防薬を散布して予防します。病気の枝は切って処分しましょう。
バラ栽培でとくに注意したい害虫
バラゾウムシ
発生しやすい時期:春
長いくちばしでつぼみや枝を傷つけて枯らし、落ちたつぼみや枝に産卵します。被害にあったつぼみや枝は切り捨てて落ちているつぼみや枝はそのまま放置せずに処分しましょう。新芽やつぼみは被害にあいやすいので注意しましょう。
チュウレンジバチ
発生しやすい時期:初夏~秋
オレンジ色の腹部黒く薄い羽が特徴のチュウジンジバチは成虫が枝に産卵して、ふ化した幼虫が葉を食い荒らします。お尻の管を刺して産卵している間は動きが鈍くなるので捕殺しやすくなりますが、一般の殺虫剤を使用するのも効果的です。
発生しやすい個所は枝の先のほうです。ふ化の前は黒い筋状になっているので、その状態のときにつまようじなどで筋を削って予防できます。
アブラムシ
発生しやすい時期:通年
緑色や黒色の小さな虫が、あっという間に繁殖して群がり、樹液を吸って株を弱らせてしまいます。新芽や葉の裏などをよく観察して、捕殺するか殺虫剤を散布します。

