記事の詳細

あじさいはあまり日の差さない場所でも育つので、ガーデニングの中でも手軽に育てられる植物です。
雨に濡れる姿は情緒があり、古くから日本でも育てられてきました。
あじさいの花の色の秘密から育て方までご紹介します。
目次
土とあじさいの色の関係
よく知られているようにあじさいの花は、酸性の土だと青系の色に、アルカリ性だと赤系の色に変化します。
土中から吸収したアルミニウムと、あじさいの体内のアントシアニン系色素が結合して花色が変わるのです。
アルミニウムの吸収が多いと青色に、吸収が少ないと赤色になるというわけです。
ちなみに白い花のあじさいは、もともと色素を持たない種類です。
青い花を咲かせたいときの土
酸性よりの土を作ります。
赤玉土小粒4、酸度無調整ピートモス4、バーミキュライト2の割合で混ぜた土を使用しましょう。
肥料はリン酸成分が少ないものを選びましょう。
油かすだけの完熟肥料で、カリ成分の多いものがベストです。
赤い花を咲かせたいときの土
中性から弱アルカリ性よりの土を作ります。
赤玉土小粒4、腐葉土4、バーミキュライト2の割合で混ぜた土を使用しましょう。
肥料は骨粉や魚粉を混ぜた発酵油かすなどの、チッ素やリン酸成分の多いものを使用します。
ガーデニングでのあじさいの育て方
あじさいは季節によって日なたを好んだり日陰を好んだりしますので、ガーデニングを始めたばかりの方は移動させやすい鉢植えで育てることをおすすめします。
よい苗や株
3~5月ごろに苗や株が出回ります。
日本のあじさいと西洋あじさいと呼ばれるハイドランジアの両方ともに、大きくしっかりした株のものを選びましょう。
鉢の選び方
あじさいは乾燥に弱いため、テラコッタ鉢など素焼きの鉢は空気のとおりがよすぎて向きません。
駄温鉢や化粧鉢がよいでしょう。
あじさいの肥料
あじさいには、寒肥と追肥(お礼肥)の年2回肥料が必要です。
寒肥には、12月下旬から2月上旬に発酵油かすなどの有機質肥料を施します。
庭植えは1回ですが、鉢植えはもう少し回数を増やします。
追肥は花後1ヵ月から1ヵ月半までの間に行います。
発酵油かす、または少なめの緩効性化成肥料をあげましょう。
ガーデニングであじさいを育てる場所
3~5月ごろに鉢植えに植え付けたら、じゅうぶんに日が当たる場所に置きましょう。
あじさいは日陰でも育ちますが、この時期日当たりが悪いとひょろひょろとした姿になり花も咲かせません。
6月ごろの花の時期も、花色をよくするためにはできるだけ日当たりのよい場所で育てましょう。
逆に真夏は半日陰に移動させます。
直射日光が当たりすぎると、葉焼けを起こしてしまいます。
半日陰になるような場所がなければ遮光ネットを使ったり、よしずなどを立てかけて影を作ってやりましょう。
秋ごろからふたたび、日なたに移動させます。
日によく当たれば当たるほど、花芽が出やすくなります。
あじさいの剪定
あじさいの剪定時期は、花後すぐと休眠期です。
花の終わりになると、装飾花が下をむくなど裏返ります。
そのタイミングで、花のついている枝を剪定します。
基本的に上から3~4節目の芽がある節で切りおとします。
花のついていない枝は、翌年花をつけますので切らないようにしましょう。
また、休眠期の11月ごろにも剪定を行います。
あじさいは株の根元から枝がのびるので、込み合いやすく風通しが悪くなります。
枝を透かすように込み合っているところの枝を切りましょう。
その際、枯れ枝も一緒に取り除いておきます。

